日本を代表する発酵食品、味噌。平安時代には貴族の食卓にあがっていたそう。室町時代には「手前味噌」という表現が生まれ、各地で発達しました。「医師に金を払うよりも、味噌屋にに払え」とは、江戸時代のことわざです。日本人は古くから味噌の健康効果を知って生活に取り入れていました。味噌にはコレステロールを下げ、血管の弾力を維持したり、がん予防や便秘解消、美肌効果など沢山の効用があります。

味噌の原料

 蒸した大豆に麹と塩を加えて発酵、熟成させたものが味噌。大豆に米麹を加えた米味噌。大豆に麦麹を加えた麦味噌。大豆に種麹と大麦を煎って粉末にしたものを加えた豆味噌があります。味噌の色の違いは発酵、熟成の期間によります。これは味噌に含まれるアミノ酸が糖と反応し褐色に変化するメイラード反応によるもの。発酵・熟成が長いほど色は濃くなり、抗酸化、整腸作用が高まります。

胃がん・乳がん予防に効果あり

お味噌汁を毎日摂り続けると胃がんや乳がんの予防になると言われています。味噌には遺伝子変異を抑制する効果があり、胃がんや乳がんを抑制することができます。味噌汁の摂取が多いほど乳がんになりにくいという厚生労働省の研究結果があります。また国立がんセンター研究結果では、胃がんの標準死亡率が低い傾向がみられたという調査結果が発表されています。大豆に含まれるイソフラボンが、乳がんを促進する言われている女性ホルモン、エストロゲンの作用をコントロールしているのではないかと推察されています。毎日のお味噌汁でがん予防になるんですね。

美白と美肌

 年齢を重ねるごとに増える女性の悩み、お肌の老化。これに対抗するのが味噌の抗酸化作用です。味噌が発酵、熟成するときに原料の大豆などのアミノ酸と糖が反応し、茶色(褐色)に変化する「メイラード反応」が起こります。メイラード反応で生成されるメラノイジンは抗酸化作用が非常に強いとされています。また味噌には老化の原因の1つである活性酸素を抑える成分、サポニンが含まれています。

コレステロール抑制

 大豆に含まれる大豆油のリノール酸と大豆レシチンには、コレステロール値の上昇を抑える効果があるとされています。コレステロールは、肌や髪を滑らかにしたり、各組織の細胞膜やステロイドホルモンの消化吸収を助ける働きがあります。脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸を作る材料にもなっています。コレステロール値は高すぎても低すぎてもよくありません。食事で程よくコントロールできると理想的ですね。

言わずもがな、生活習慣病に効果あり

 味噌には、生活習慣病にも効果を発揮します。メラノイジンには糖尿病予防効果があるとされていま、糖分の消化吸収を遅延させ、食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。また膵臓の機能促進作用がありインスリンの分泌を促してくれます。メラノイジンは、食物繊維と似た働きがあります。腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑えます。腸内環境が整えが、免疫力もアップし病気に強い身体になります。味噌には塩分が含まれており高血圧が気になると思いますが、大豆に含まれるタンパク質ペプチドが血圧上昇ホルモン生成系に働きかけ、高血圧予防に役立つ事が証明されているんですよ。お味噌汁の具にカリウムを含む海藻や切り干し大根などを取り入れて上手に塩分コントロールしてはいかがでしょうか。

味噌作り

 味噌を自分で作るのも楽しく、無添加の味噌を味わうことができます。今ならネットでも味噌作りセットが販売されていますし、お味噌屋さんでも工場を見学しながら味噌作り体験ができます。はじめは、ネットで器付きの味噌作りセット使用しました。その後、発酵食の学校で石川県・金沢市にあるヤマト醤油味噌屋さんで味噌について学び、皆で味噌作りしました。味噌ができるまで数ヶ月かかりますが待つのも楽しいものですよ。ヤマト醤油味噌屋さんでは、ランチやソフトクリームが楽しめます。是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。

味噌の熟成による色の違い
熟成期間で変化する味噌の色
味噌作り
味噌作り体験の一枚
ヤマト醤油味噌屋さん
石川県金沢市ヤマト醤油味噌屋さん
投稿者

marizo

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