腸は第二の腸と言われています。腸活も話題になっていますね。私は、どちらかといえば胃腸が弱い方。胃腸力がない人だと思っています。職業柄、早食い。よく咀嚼しなさいと言われていますがなかかな難しい。子供のころは快便だったのに年齢を重ねるにつれ便秘傾向。発酵食品にも興味があり学校に通学し学びましたが、食べ物を取り込む人間の身体について学びたいと思いこの一冊を選びました。なんとなく腸は精神も凌駕するし自律神経にも影響を与えるということは知っていました。何をしたら腸が元気になるのか?この一冊で驚き学んだ事を絞ってお伝えしたいと思います。

ポストバイオティクス!!

 最近知ったポストバイオティクス。YouTubeチャンネルで消化器科の医師がポストバイオティクスについて話している動画を観て、初めてポストバイオティクスという言葉に出会いました。ポストバイオティクスとは、腸内細菌が作る代謝産物。代表的なポストバイオティクスは短鎖脂肪酸。短鎖脂肪酸は有機酸の一種で、腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖をエサにして生み出す成分です。私たちの体に有益に働く短鎖脂肪酸は、酪酸・酢酸・プロピオン酸の3つ。

短鎖脂肪酸のおもな働き

 腸内環境に寄与する働き①腸内を弱酸性に保ち、有害な菌の発育を抑制して、有用菌の発育を促す②腸の活動エネルギーになって、蠕動運動を促す③腸が水分やナトリウムを吸収する際のエネルギー源になる④腸管のバリア機能を強化する。

 全身に寄与する働き①免疫の働きを整える②血糖値を一定に保つホルモンのインスリンの分泌を調整する③脂肪細胞の肥大化を抑制して、肥満を予防する④炎症を抑制する物質を作って、生活習慣病などの予防と改善をする

上記が短鎖脂肪酸の代表的な働きです。短鎖脂肪酸って凄い。

腸内細菌のエサは人には消化できないもの

 短鎖脂肪酸を生み出すために菌がエサとするのは、食物繊維とオリゴ糖。食物繊維は炭水化物から糖質を除いたもので、「ヒトの消化酵素で分解されない食べ物の総体」と定義され、胃や小腸で消化されずに大腸まで届きます。食物繊維にも大きくわけて不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。水溶性食物繊維の多くが、腸内細菌のエサになるそうです。水溶性は水に溶けるとゼリー状になり、栄養素の吸収速度を緩やかにして食後の血糖値の上昇を抑えます。オートミールの原料であるオーツ麦(えんばく)、大麦(押し麦)、納豆などに含まれます。この本ではこの3つが記載されていました。

 腸内細菌のえエサになるオリゴ糖は、数種類ある糖質のうち、最小単位の単糖が2から10個(一般的には3個以上)結びついたもの。胃や小腸で消化される「消化性」と、消化されずに大腸まで届く「難消化性」の2種類があり、腸内細菌のエサになるのは難消化性のオリゴ糖。代表的な難消化性オリゴ糖は

フラクトオリゴ糖:玉ねぎ・ごぼう・バナナ

大豆オリゴ糖:大豆・豆腐・豆乳など

ガラクトオリゴ糖:牛乳・母乳に含まれると書かれています。加熱して冷やした後の穀類や、豆類・いも類に含まれる難消化性デンプン=レジスタントスターチも、胃や小腸で消化されず大腸まで届き、腸内細菌のエサになります。私は冷えたご飯が好きなので嬉しい効果です。納豆もほぼ毎日食べていますし、ご飯にもち麦など入れて炊いて食べています。本当に、便秘改善しましたよ。よく咀嚼することも大事ですね。

食習慣と腸内の3つのタイプ

 腸内細菌は、私たちが何を食べるかによって決まります。食習慣の傾向によって、腸内細菌叢が3つのタイプに分かれるという論文があるそうです。

①たんぱく質や脂質を多く摂取する肉食系のバクロイデス型 アメリカ・中国

②小麦やトウモロコシなどの穀物をよく食べて、食物繊維や糖質を多く摂取する草食系のプレボテラ型 中南米・アフリアk・東南アジア

③①と②の中間の食生活で雑食系のルミノコッカス型 日本・スウェーデンなど

だそうです。腸内細菌はヒトそれぞれ違うことは知っていましたが、型があることはしりませんでした。

元気で長生きしている腸内には、体にとって有益な短鎖脂肪酸を生み出すビフィズス菌や酪酸菌が多いことがわかったそうです。

実践 腸と腸内細菌を最大に生かす3つの戦略

 これが一番知りたかったこと。

戦略1 いい菌を摂取する

 発酵食品はいい菌の宝庫。有用菌であるビフィズス菌・乳酸菌・糖化菌・酢酸菌・酪酸菌がたくさん含まれるヨーグルトや納豆を食べることに尽きるそうです。ぬか漬けやキムチ・味噌醤油・酢なども発酵食品です。継続的に食べることが大事、食品やサプリメントから摂取する菌の多くは通過菌といわれ、基本的に腸内に定着しないためです。

戦略2 菌が喜ぶエサを食べる

 腸内に棲むいい菌のエサになるものを欠かさず摂るということ。有用菌が喜ぶ代表的なエサは水溶性食物繊維と難消化性オリゴ糖でしたよね。復習しますが、オーツ麦やもち麦を含む大麦・玉ねぎ・ごぼう・バナナ・豆類・牛乳など。また冷やごはん(レジスタントスターチ)これが、最高の腸内環境をつくる2つめの戦略。

戦略3 ポストバイオティクスを利用する

 菌の代謝物で健康になるという新しい考え方。自分の腸内で、ポストバイオティクスが生み出されるのをサポートする。ポストバイオティクス成分の入った食品やサプリメントをとる2つの方法。極端な食生活をしないこと、様々なものを食べる。ビタミンB1の摂取が腸内細菌と短鎖脂肪酸の産生に影響を与えることが最近の研究で示されているそうです。豚肉・大豆・玄米などビタミンB1が豊富な食材を食べると更に良いそうです。

腸から健康になりたい方が最初に取り組むのに著者がお勧めするもの、納豆とヨーグルトだそうです。値段が手頃であり、スーパーやコンビニで手軽に購入でき、そのまま食べられるからだそうです。

発酵食品のススメ

 発酵食品について学んだ事があり、納豆は凄いパワーを持っていることはしっていましたが、菌としてこの本を読んでまたさらに納豆を食べようと思いましたし、毎日食べています。最近では、ヨーグルトはあまり意味がないと言われている方もいますが、私はヨーグルトが好きなのでギリシャヨーグルトにクラフトオリゴ糖とドライフルーツのプルーンを入れて食後に食べています。美味しく食べるのが一番いいです。日々の食事に味噌や醤油・味醂・お酢・ぬか漬けを取り入れ、バランスよくしっかり咀嚼して食べる。本当に最近は腸内環境が腐海の森だったのが少しずつ浄化されていように思います。興味のある方はこの本を読んでみてはいかがでしょうか。腸は凄いのです。

投稿者

marizo

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